「四国八十八ヶ所ヘンロ小屋プロジェクト」とは


 「四国八十八ヶ所ヘンロ小屋プロジェクト」は活動の名前でもあり、一般社団法人(非営利)の名前でもあります。もとは、建築家の歌一洋・元近畿大学教授が主宰する活動「四国八十八ヶ所ヘンロ小屋プロジェクト」と、それをバックアップする任意団体「四国八十八ヶ所ヘンロ小屋プロジェクト」を支援するとの2重構造でした。支援する会は2024年10月1日、一般社団法人(非営利)四国八十八ヶ所ヘンロ小屋プロジェクトに改組しました。この機会に活動 組織を1本化しました。
四国八十八ヶ所ヘンロ小屋プロジェクトは、歌一洋が2001年に提唱した活動です。四国八十八カ所野遍路道は歩くと約1200kmの道のりです。普通の人で40日から60日もかかります。歩き遍路が立ち寄って、足を伸ばし、一休みできる簡単な休憩所が「ヘンロ小屋」です。
 小屋は遍路道沿いに設けます。歌がその土地に合わせて設計をし、地元の方々やプロジェクトが寄付金集めや、労力奉仕をして建設します。土地も、所有者や自治体から借りています。すべてがボランティアの精神によっています。
 2001年に第1号が、徳島県海陽町にできました。これまで(2024ねん10月現在 )に59棟が完成しています(うち5棟は廃小屋)。目標は、四国八十八カ所にちなんで88棟と、プラス1棟です。最後の1棟は、プロジェクトの集大成と位置づけています。
 歌は徳島県出身です。子どものころから、お遍路さんをもてなす「お接待」に触れてきました。ヘンロ小屋もお接待の一環で、地元の方とお遍路さんの触れ合い、支え合いの場です。また、お年寄りから子どもまで、世代を超えた交流の場でもあります。
 小屋には「人」という形がモチーフとして使われています。歌がプロジェクトの根本に置いている「支え合い」を形として具現化したものです。人と人の結びつきを示すものですが、建築上の構造としても強いものです。
 遍路は長い歴史の中で、いまは最大のブームといっても過言ではありません。遍路は古いものを残しながら、次々と新しい要素を付け加えています。「ヘンロ小屋」とカタカナを使っているのは、遍路に対する柔軟な感覚を表現しました。



 ↓ヘンロ小屋28号松本大師堂
 
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歌 一洋「プロジェクトにかける思い」

 四国に八十八ヶ所の霊場札所を巡拝する遍路道が在ります。いわゆる「四国八十八ヶ所」です。
 空海が開いたとされ、1200年余、お遍路さん、地元の人達によって脈々と今に受け継がれています。祈りを体現したシステムとして「お接待」と「循環性」というカタチは世界でも類を見ません。
 この四国全域1200kmの遍路道89ヶ所に、歩きお遍路さんのための休憩・仮眠ができる「ヘンロ小屋」をボランティアで造っていくプロジェクトです。2001年から10数年をかける予定です(当初の予定はそうでしたが、思い通りには進んでいません)。
 小屋は地域の様々な人達と共に、つくる過程も大切にしながら造りたいと考えています。また小屋の設計にはその地域の風土、伝統文化、建築文化、空海の思想を多少なりとも生かしつつ、新しい風景が創出できればと考えています。
 小屋を通して「祈り」「人と人、人と自然のふれあいや支え合い」の精神が広がり、深まることを願って…
 発心
 私は徳島県南に生まれ、お遍路さんとの思い出があります。幼少の頃、白装束を身にまとったお遍路さんが玄関先で拝んでくれるたびに、米など家にあるものを袋の中に入れてあげていました。「お接待」です。
 この現風景が、年齢を重ねるごとに、徐々に浮かび上がってきました。特に20年程前から歩きお遍路さんに何かを強く感じています…
 そして外国へ旅するごとに遍路の持っている文化の貴重さを意識するようになっていました。また、人間「空海」を識るほど強く魅かれるようになりました。
 建築設計を生業とし、前向きに生きるための「祈り」を建築のテーマとしている私にとって歩きお遍路さんのため、何かできるでは…と考えていました。
 そんな思いが少しずつ醸成し、ごく自然に生まれたプロジェクトです。    (うた いちよう)


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一般社団法人(非営利)四国八十八ヶ所ヘンロ小屋プウロジェクトと、その活動

 歌一洋が主宰する活動の応援組織として、2006年4月に「四国八十八ヶ所ヘンロ小屋プロジェクト」を支援する会ができました。孤軍奮闘している歌の姿を見て、心を動かされた遍路経験者らを中心にして発足しました。活動が2重構造になっていたので、それを改称す折るため、2024年10月1日に支援する会を一般社団法人(非営利)四国八十八ヶ所ヘンロ小屋プロジェクトに改組し、活動を統一しました。代表理事には歌一洋がなり、支援する会の役員が理事を務めることになりました。活動の会員は約200人です。
 会員の年会費は1口3000円です。年会費と寄付金を、小屋の建設の建設費や調査費などにあてています。ヘンロ小屋建設とともに、遍路文化の保存と継承を活動目標とし、講演会やシンポジウム開催などの活動もしています。会の活動への参加は自由です。
中心になっている活動メンバーは、社団法人の理事や社員ら10人あまりです。個々人の事情に合わせて、できる範囲でボランティアとして動いています。デ気る廃位で 鉄だtt絵位ただける肩を求めています。
 事務所は、大阪市中央区博労町1−7−11 空の箱3階、歌一洋建築研究所を借りています。四国4県には支部があり、支部長が現地で活動をしています。
 プロジェクトは毎年1回(1月から3月の間)に、法律に従い社員総会を開き、会計報告、活動報告、活動方針を議論します。
  また原則として毎月1回、理事会と名づけた会議を事務所(歌一洋建築研究所)で開き、実際に動いているメンバーを中心に集って、活動方針などを話し合っています。理事会となっていますが、参加は自由です。
活動の会員や外部のみなさん向けには、毎年1回(3月ごろ)、交流会などの集まり を開きます。総会では会計報告、活動報告をして、会の透明化図るとともに、講演会やシンポジウムを行い、遍路文化の維持、継続に少しでも寄与したいと考えています。
機関誌「ヘンロ小屋だより」を年2回作り、会員に発送しています。さらに。このホームページで、最新情報を掲載しています。


                                                          

一般社団法(非営利)四国八十八ヶ所ヘンロ小屋プロジェクト

  代表理事 歌一洋・元近畿大学教授=建築家

〒541-0059 大阪市中央区博労町1−7−11 空の箱3階

郵便振替00910−1−317826

TEL:06-6264-2150  FAX:06-6264-2160

e-mail:henrogoya@arrow.ocn.ne.jp






↓ヘンロ小屋30号銭形落成式(2008年8月3日)
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一般社団法人(非営利)四国八十八ヶ所ヘンロ小屋プロジェクトの定款













(設立時社員の住所は、ここでは省きました)

2024年11月5日の臨時社員総会で、定款の一部を追加して改正しました。追加は「第35号 この法人が解散等により清算する時に有する残余財産は、社員総会の決議により、公益社団法人および公益財団法人の認定等に関する法律第5条第17号に掲げる法人又は国若しくは地方公共団体に贈与するものとする。」です。


↓ヘンロ小屋35号土佐清水落成式(2009年9月5日)