ヘンロ小屋44号が手づくりで完成



 「四国八十八ヶ所ヘンロ小屋プロジェクト」を支援する会は9月15、16両日、徳島県板野郡上板町神宅(かんやけ)字喜来90に、ヘンロ小屋44号「神宅」を手づくりで建設しました。

↑手づくり建築


 支援する会が土地を貸してくださる方を求めていたところ、四国霊場5番地蔵寺(徳島県板野郡板野町羅漢)の岡本慈勝住職から、土地の提供の申し出がありました。場所は地蔵寺から6番安楽寺(上板町引野)へ向かう遍路道沿いです。支援する会が、植田博之さんら建設地の周辺の方の了承を得て、建設が実現しました。
↑建設は角材を積み上げていきます


 土地には地蔵寺さんが、コンクリートを張ってくださり、ありがたい限りです。小屋の建設費はすべて、支援する会の会費(寄付金を含む)で賄うことになりました。このため、費用を抑える設計を、ヘンロ小屋プロジェクトの主宰者、歌一洋・近畿大学教授にお願いし、会員が手づくりできるものにしてもらいました。デザインは10センチ角の材木を積み重ねていくものです。この結果、費用は材料費や工具などに使った約40万円でおさまり、その他はいつも通り、会員のボランティアに頼りました。
↑歌さんも陣頭指揮(中央)


 建築の際には大阪から歌さん、藤澤久弘役員、柴谷宗叔役員、ボランティアで参加していただいた岡崎悟さん、渡辺栄さん、小林幸子さんら9人が参加。現地で喜多義祐支部長、岡本住職、植田さんも加わりました。
↑見えてきた全体像


 建築は歌さんと藤澤役員が棟梁役になり、他のメンバーは2人の指示で動きました。しかし、ほとんどが電気ドリルの使い方も知らない素人。しかも、部材は約200ありました。工法は簡単なのですが、部材の数が多いこと、それに伴い、ビスを打ったり、ボルトを締めたりする個所が膨大で、かなり手間取りました。雨の予報でしたが、時折パラパラきただけですんだのが幸いでした。
↑2日目の作業は屋根の取り付けが中心


 初日の正午前から始まった作業は、2日目の午後4時半に完成しました。歌さんからは「素人にしては上出来」とほめてもらい、建築にかかわったメンバー全員は小屋の前で記念撮影をして、完成を喜びました。(梶川伸)
↑完成した小屋の前で記念撮影



↑ヘンロ小屋44号神宅


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