徳島県名西郡神山町阿野字宮分に建設していたヘンロ小屋36号「神山」が出来上がり、9月20日午前10時から現地で落成式をしました。関係者や地元の方々約100人が参加したにぎやかな式でした。
建設の中心になったのは鍛谷幸一さん、土地を提供してくださったのは貞政敏美さんです。また、長野県南木曽町の柴原薫さんが、桜材やヒノキを提供してくださいました。
場所は、12番焼山寺に参拝した後、7キロほど下った所です。眺望が開け、眼下はるかに鮎喰川の流れを見て、正面には佐那河内村の山が屏風のように立っています。小屋は屋根が細長い三角形をして、尖った先が佐那河内の山を越えるような角度で伸びています。
式では鍛谷さんが経過報告をするとともに、「小屋で一息ついて、次への元気を養ってほしい」と、小屋にかけた思いを語りました。プロジェクトの主宰者で小屋の設計者、歌一洋・近畿大学教授もあいさつに立ち、「神山の地に、鳥が西方に飛んでゆくイメージで設計しました。その鳥はお遍路さんでもあります。眺望にも恵まれ、お遍路さんに喜んでいただけると思います」と、設計の意図を説明しました。最後に、支援する会の喜多義祐・徳島支部長が「大自然のパノラマで、お遍路さんも元気の出る素敵なステージが出来上がりました」と締めくくりました。
式は記念植樹、餅投げと続きました。餅投げに使った餅は300キロもあったそうです。(梶川伸)