第3回 歌さんと歩く会(伊予路)

 「四国八十八ヶ所ヘンロ小屋プロジェクト」を支援する会は11月23日(土)、24日(日)の1泊2日の日程で、松山市中心にして第3回「歌さんと歩く会」を開きました。四国八十八ヶ所ヘンロ小屋プロジェクトの主宰者、歌一洋・近畿大学教授と一緒に、松山市に下りる三坂峠をスタートし、51番石手寺までを10人が歩きました。
 歩く前の23日の午前中にヘンロ小屋の建設地にも寄ったため、大阪からのメンバーは22日夜のフェリーに乗り込み、23日早朝に東予港に到着する行程でした。まず訪れたのは、西予市宇和町に建設中のヘンロ小屋49号・肱川源流の里。小屋はほとんどが完成し、12月7日の落成式を待つばかりになっていました。

↑ほぼ完成していたヘンロ小屋49号・肱川源流の里

 続いて久万高原町の建設予定地も調査に寄りました。このほか、完成した小屋では、34号・久万高原(久万高原町)と38号・内子(内子町)の様子も見てきました。

↑ヘンロ小屋・内子で記念撮影

 実際の遍路道歩きは、昼食の後。三坂峠から始めましたが、驚いたのは、雪が残っていたことです。一方、見上げれば紅葉。歩く距離は11キロほどでしたが、不思議な遍路でした。

↑三坂峠には雪が残っていた

 峠を下る途中、坂本屋でミカンのお接待を受けました。ここは10年前から地元の人がローテションを組み、土曜日と日曜日にお接待をしているそうです。

↑坂本屋でミカンのお接待を受け、しばし歓談した

↑遍路道を歩く参加者

 この日は46番浄瑠璃寺まで。紅葉がちょうど良い時期で、山門や鐘楼の付近、本堂への参道が秋の色に染まっていました。宿泊は、門前の長珍屋でした。長珍屋は遍路地図を作り、宿泊客などに渡しています。地図の中には、ヘンロ小屋の場所も印刷されています。この日は北海道からのお遍路さんの団体が泊まっていて、夕食が一緒になったので、少しだけ時間をもらい、ヘンロ小屋の話をしました。


↑浄瑠璃寺は紅葉の良い時期だった

 24日は47番八坂寺から打ち始めました。遍路道の横で、JAが農業祭を催していて、寄り道をすると、全員がつきたてのあん餅のお接待を受け、その場でいただきました。

↑農業祭でつきたての餅のお接待を受けた

 48番西林寺、49番浄土寺、50番繁多寺をお参りし、51番石手寺で打ち止めにしました。石手寺の前のファミリーマートの駐車場には、ヘンロ小屋25号・石手寺前があります。ところが、ファミリーマートがこの日で店を閉じることになっていました。このため、小屋も撤去される可能性があります。小屋は4年あまり、お遍路さんの休憩所として、その役割をはたしてきました。そこで、全員で般若心経を唱えて、小屋をねぎらいました。


↑ヘンロ小屋石手寺前で般若心経を唱える『参加者